日本のレコード会社が主体となって制作した73年のサンタナ大阪公演を音源とするライヴ盤だが、そのオリジナル・テープを発掘し、未公開だった7曲分を加えた完全版として全29曲で再構築。もちろん最新のマスタリングを施して高音質化をはかり、SACDには4chミックスも収録。以前に紙ジャケ化した時の売りだった22面ジャケット完全復刻も再び実現した。さほどサンタナの熱心なリスナーでなくとも、再発の実現過程のストーリーを読んでいるだけで、なんだかワクワクしてくる。
あらためて全盛期の生演奏をたっぷり聴いてみて思うのは、ラテン・ロックというジャンルが、ハード・ロックやプログレのように発展しなかったのは、逆にカルロス・サンタナの持つ強固すぎるオリジナリティゆえなのかということだ。(鈴木喜之)