夢を具象化していくナラティブな作品という意味ではメトロノミーの『ラヴ・レターズ』にも通じるコンセプト作であり、無数のコラージュで象られた映像同様に、サウンド自体もハウス、ディスコ、ソウル、ジャズと曲毎に様々な表情を見せている。しかし、リバーブの彼方で輪郭を滲ませていくかつてのマナーとはむしろ真逆、ひとつひとつの響きに息づかいと体温の宿った文字通りソウルフルなプロダクションになっているのが新鮮。インタールードを幾度か経ていく映画のサントラ的構成だが、むしろ生身の即興舞台を目前で観ているような感覚を覚えるアルバムなのだ。(粉川しの)
色づき、質感も得た「夢」
ウォッシュト・アウト『ミスター・メロウ』
発売中
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夢を具象化していくナラティブな作品という意味ではメトロノミーの『ラヴ・レターズ』にも通じるコンセプト作であり、無数のコラージュで象られた映像同様に、サウンド自体もハウス、ディスコ、ソウル、ジャズと曲毎に様々な表情を見せている。しかし、リバーブの彼方で輪郭を滲ませていくかつてのマナーとはむしろ真逆、ひとつひとつの響きに息づかいと体温の宿った文字通りソウルフルなプロダクションになっているのが新鮮。インタールードを幾度か経ていく映画のサントラ的構成だが、むしろ生身の即興舞台を目前で観ているような感覚を覚えるアルバムなのだ。(粉川しの)