サントラというか主人公のひとり

ワンオートリックス・ポイント・ネヴァー『グッド・タイム・オリジナル・モーション・ピクチャー・サウンドトラック』

2017年08月11日発売

ワンオートリックス・ポイント・ネヴァー グッド・タイム・オリジナル・モーション・ピクチャー・サウンドトラック
今年のカンヌ映画祭で、ジョニー・グリーンウッドやフェニックスなど強豪を押しのけ見事サウンドトラック賞を受賞したワンオートリックス・ポイント・ネヴァー。『トワイライト』シリーズで一斉を風靡したロバート・パティンソンはその後アイドル的なイメージを打破するがごとくインディ映画に出演するようになったが、彼が主演の今作『グッド・タイム』(日本秋公開予定)は、彼の演技力が絶賛される作品となった。超低予算で作られたこの映画で、パティンソン演じるコニーは、心に病を持った弟に将来安定した暮らしをさせてやりたいと銀行強盗をし、追われる身となってしまう。サバイバル物語にして窮地に追い込まれた人間の心理をリアルに描いた物語なのだ。監督が大ファンだったということで、今回OPNにサントラを依頼したそうだが、このサントラの素晴らしいところは、闇の街を逃げ惑う主人公が描かれたこの作品において、その緊迫感、不安、恐怖感などをアドレナリンが放出するようなシンセサウンドで描き、まるでコニーの「共演者」となってしまっていること。重要かつ効果的なサウンドを全編に響かせているのだ。(中村明美)

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