バンドの力を導く、能動的な約束

ゲスの極み乙女。『もう切ないとは言わせない』
2018年05月12日発売
DIGITAL
ゲスの極み乙女。 もう切ないとは言わせない
結成6周年の記念日となる、5月12日に配信リリースされた新曲。繊細さの中にウェットな情緒を宿したギターと、ドラマチックなピアノの抑揚が折り重なって始まるナンバーだ。川谷絵音(Vo・G)による節回しは、歯車が噛み合わなくなった恋愛模様を、重苦しさも引っ括めてあけすけに描き出してゆく。何よりも、ダイナミックに展開するサビの歌詞が強烈だ。《きっと僕らきっと/わかってると思うから/もう切ないとは言わせない/そのうち一緒になろうよ》。不確かさに振り回される暗澹とした現実を前に、人は自ら打ち立てた約束を共有し、道標にして進むしかない。音楽にすべてを語らせようとしてきた執念があればこそ、バンドの力が正しく方向付けされた1曲だ。感情の蠢きに寄り添うストリングスアレンジもさることながら、ロックでしかありえない斬新なグルーヴを叩き出すほな・いこか(Dr)のプレイにもあらためて唸らされる。リリース同日に公開された新アーティスト写真の4人は、朗らかな笑顔で今の結束力を伝えていた。8月29日には、ニューアルバム『好きなら問わない』が届けられる。(小池宏和)
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