英国R&Bの逸材、ついにアルバム・デビュー

ジョルジャ・スミス『ロスト・アンド・ファウンド』
発売中
ALBUM
ジョルジャ・スミス ロスト・アンド・ファウンド

16年からシングルをリリースし続け、イギリスのR&Bの最大の注目株として評価されてきたジョルジャ・スミスの満を持してのデビュー・アルバム。17年にはドレイクのイギリス・ツアーの前座を務め、さらに『モア・ライフ』にも参加を呼びかけられたことで世界的に注目されたが、その期待に応えるだけの充実した、とてもファーストとは思えない内容の作品になっている。

アルバムはこれまでリリースしてきたシングルの一部と新録曲で構成されている。たとえば警察車両の青い光(日本の赤色灯にあたる)に本能的な敵意を覚えることを歌った“ブルー・ライツ”の心象風景と設定はあまりの完成度を誇っていて、とてもデビュー・シングルとは思えない出来で当然ながら大絶賛を呼んだ曲。あるいはどうしても人間関係に飽き足らなさを感じてしまうことを歌う“ティーンエイジ・ファンタジー”や恋の破綻のわけを理解できない心境を歌った“ホエア・ディッド・アイ・ゴー?”などのシングルも着想、メロディ、トラックとすべて見事な出来で、なおかつジョルジャの独特なボーカルの魅力をよく伝える内容になっている。

タイトル曲を含む新録曲も断然の完成度の高さを誇るが、即興の歌を聴かせる“ライフボーツ”は、弱冠21歳というあどけなさも垣間見えて、なにやらすごい才能の登場なのだということをあらためて感じさせる。とにかく、すべてが板についていて、すでにものすごく風格が漂っているからだ。その中でも不安定な関係を歌う“ワンダリング・ロマンス”はサウンドもどこまでも刺激的で、かつコーラスも力強く歌い上げるものになっていて、今後が本当に楽しみだ。 (高見展)



『ロスト・アンド・ファウンド』の詳細はこちらより。

ジョルジャ・スミス『ロスト・アンド・ファウンド』のディスク・レビューは現在発売中の「ロッキング・オン」8月号に掲載中です。
ご購入はお近くの書店または以下のリンク先より。


ジョルジャ・スミス ロスト・アンド・ファウンド - 『rockin'on』2018年8月号『rockin'on』2018年8月号
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