「川西幸一が60歳+再始動から10周年+
ABEDONが加入し、アルバム『服部』リリースから30周年=100周年」であることを軸に今年の活動を組み立て、3月にアルバム『UC100V』をリリース、4月から12月にかけて50本を回る全国ツアーに出た、と思ったら、その前半が終わったタイミングで「後半の前にアルバム出します」と宣言。11年の『Z』『ZⅡ』の時は、前者用に録ったが収録されなかった曲をまとめて後者にしたそうだが、今回は0から作ったそうだ。そんなふうに作ることも、それがちゃんと間に合うことも、そもそも1年にアルバムを2作出すこと自体、「ああもうほんとに
ユニコーンだなあ」という話だが、さらにそう思わされるのが、その内容。『UC100V』は全体にシンプルなバンドサウンド寄りだったが、今作は打ち込みあり、ディスコあり、弾き語りっぽいやつやトーキングブルースもあり、と、『服部』や『ケダモノの嵐』を思い起こさせる、素敵なとっ散らかり方をしているのだ。だから何度も聴きたくなるし、聴くたびに発見がある。意味深な詞が多いのも気になる。後半のツアーが楽しみ。(兵庫慎司)