弾けるのに弾かないライブ・バンド

9mm Parabellum Bullet『act I』
2009年04月01日発売
DVD
過剰である。まずはボリューム。08年10月『暁の野音』と12月のアルバム・ツアーZepp Tokyo公演、その他ツアーの公演から数曲。収録時間が200分を越える初のライブDVDなのである。忘れていたよ、メジャー・デビュー・シングルに35分のライブ音源を突っ込んだときから、彼らは作品のボリュームも過剰なのであり、自他ともに認めるライブ・バンドなんだってことを。収録曲数も50曲に及ぶのだが、9mmの曲でなければ実質的にかみじょうは100曲分ぐらいの手数でドラムを叩いている。

後半に収録されたZepp公演の方が、意識的にしっかり演奏していると思う。だからといって野音公演が劣っているのかというと、そうではないのがややこしい。滝と中村はまともに演奏していない瞬間も多々見受けられるし、やはり生命線はかみじょうのドラミングだけである。キメのフレーズを外さないところとか、トチリながらも攻めのプレイをやめないところは凄いけど。菅原が言っていた。「<楽しむ>というのは最強の概念だ」と。切実な歌を歌いながら、その概念を遂行するのが9mmである。(小池宏和)