ただ前を見て

kobore『風景になって』
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ALBUM
kobore 風景になって
koboreの音楽は、大空をどこまでもまっすぐ遠くに飛んでいく鳥のようだ。ただただ愚直に、晴れやかな表情で進みたい方角へと一目散に進んでいくその姿は、非常に勇敢で眩しい。その根幹にあるのはソングライターの佐藤赳(G・Vo)のナチュラルなポジティビティ。彼は逆境を逆境として受け取るのではなく、君と会えなくなれば「君と二人で空を泳げたら何処まで飛んでいけるんだろう?」と思いを馳せる。何もない時間に興じていれば、嫌いなあいつのこともどうでも良くなってしまう。常に暗闇の一歩先を見つめている人物なのだ。

メジャーデビュー作となるこの2ndフルアルバムも、2020年の彼から生まれる哲学をバンドで一丸となって鮮やかに彩っている。新たなスタートを迎える心境を単刀直入に綴ったファストパンクソング、吐き捨てるような歌唱が怒りをシニカルに響かせるロックナンバー、会いたい想いを綴ったロマンチックなロックバラードなど、すべての楽曲が「大丈夫」と微笑みかける。彼らが将来想像を絶する風景を見せてくれると信じずにはいられない頼もしさだ。(沖さやこ)

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