孤独と刷新の日々が連れてきた自由

OKAMOTO'S『Welcome My Friend』
発売中
EP
OKAMOTO'S Welcome My Friend
収録曲は全曲、作詞がショウ、作曲がショウ&コウキで、どの曲もこのコンビの最高到達点を軽く更新する出来栄えだ。腹を括って歌詞を書けるようになり、フロントマンとしての風格が増したショウの成長。ふたりの信頼関係の固さ。溢れる歌心。小気味良いグルーヴ。往年の音楽に対する解釈・参照・自己表現への昇華を高水準で行うことにより、サウンドから立ち上ってくる景色や匂い、壮大なロマン。ロックでもファンクでもヒップホップでも、かっこよければ全部アリ。時には従来の自分たちのやり方をひっくり返しながら、表現の触手を四方八方に伸ばしてきたこのバンドのおいしいところ、経験を積んで骨の髄まで染みついたナチュラルな凄まじさが、6曲の中でいきいきと躍動している。デビュー10周年記念ベスト盤の次の作品だけに、1曲目の“Welcome My Friend”はファンへのメッセージとも解釈できる。そしてラストの“History”。バンドのことを歌う歌詞も、突如ダンサブルになる展開も、「旅はまだまだ続く」と伝えてくれるようだ。次の10年はさらに面白い。そんな予感に胸が高鳴る。(蜂須賀ちなみ)

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