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昨年よりアーティスト活動休止中のimaseだが、本楽曲は休止前に制作されたという、映画『花緑青が明ける日に』の主題歌として書き下ろされた一曲。アレンジとサウンドプロデュースは同映画の劇伴も手掛ける蓮沼執太。僕は蓮沼執太が一見楽器には見えないようなモノたちを使って様々な音を奏でながらセッションする即興演奏のライブを観たことがあるが、そのときに感じた蓮沼の音楽を捉える視野の広さと自由さが、この“青葉”においてはimaseのポップネスと見事に混じり合っている。繊細に刻まれるビートは土や草の香りや感触を運んでくるような生々しい質感を持っていて、ストリングスは歌と聴き手に寄り添いながら華やかに響く。生楽器とエレクトロニクスが絶妙に混じり合い、1音1音が研ぎ澄まされ、楽器の弦と指が擦れる瞬間の音すら愛おしく思える豊かな躍動感のある音楽世界。その中でimaseは、人が何かを失っていくこと、消えない跡、差し込む朝の光──それらを見つめるような歌を歌っている。(天野史彬)(『ROCKIN'ON JAPAN』2026年5月号より)
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