二度目にしてついにムツムロ アキラの地元・吹田市の万博記念公園で開催されたギャラパーには、音楽性もキャリアもバラバラながら、弱者のためにギターを鳴らす最高にかっこいいロックバンドたちが集っていた。
パフォーマンスを通して背中を見せ、見せられ、互いのステージを袖から見合い(PARK STAGEは前方で観ていると、袖に出演者たちがいるのがよく見えた)、コロナ禍で苦境を強いられたライブシーンを盛り上げるための「夢」としてムツムロがかつて設定した主催フェスを、8組のアーティストがそれぞれのステージで現実のものにしていた。
その想いのバトンを背負って最後に登場したハンブレッダーズのステージは、ムツムロの青春の光と影がすべて詰まった地元で開催されたこともあり、弱者に寄り添う音楽の力をまっすぐ届けるセットリストに。ムツムロの人生も、バンドのヒストリーも、そこにいた一人ひとりの孤独も、すべてを丸ごと抱き締めるような渾身のパフォーマンスに、心が高揚しながら涙が止まらなかった。
「スクールカーストの最底辺から青春を歌いに来ました」──その言葉が向けられていたのは、学生だけではない。マジョリティの中で息苦しさを感じるマイノリティへ、孤独を撃ち抜き、ひとりぼっちを肯定するために、今この瞬間にある命の輝きを音に変えにきた。その覚悟は、出演アーティストたちが繋いできた想いのバトンを受け取ったこの日のステージで、いつも以上の説得力を帯びていた。
そしてムツムロが最後に宣言したのは、「俺たちが、日本のロックバンドの次の代名詞になります」という言葉。言葉は現実を形作る──そのことをその身で示してきたハンブレッダーズが言うその言葉は、きっと現実になる。そう確信した瞬間だった。
来年の開催は未定だと言うけれど、どんなかたちでもいい。ハンブレッダーズがこの日、万博記念公園で現実にした夢の続きを、この先もギャラパーという名前で見届けたい。
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