アヴリル・ラヴィーンに着想を得た“恋は生まれた”から、ダフト・パンクに影響を受けた“Earl Gray”まで、1999年から2004年頃の、いわゆるY2Kのムードにフォーカスして制作された今作。
a子が持つ音楽シーンへの深い洞察と自身のクリエイティビティを追求し続ける姿勢はそのままに。Y2K的なムードが持ついい意味で肩の力が抜けた軽やかさが、アルバム全体をカラッとしたポップネスで包み込んでいて、これまで以上に開けた作品になっています。
それでもやっぱりa子だなあと思うのが、歌詞に滲むしっとりとした情緒。“恋は生まれた”と題しながら、《また恋は生まれたのかな》と別れのあとにある後悔を歌うリード曲を中心に、いつか終わりが来ることを知っているからこその、一瞬一瞬の想いのきらめきが言葉に詰まっていて、グッときます。
JAPAN7月号のインタビューの最後では、「SNS時代のアーティスト論」について鋭い視点を見せながら、最後は「普段、(アレンジャーの)中村エイジさんと話しているようなことを話しちゃったけど大丈夫かな?」とぽつり。世界と自分、その両方に矢印を向けながら楽曲制作をしているからこそ、a子の楽曲には時代性と肉体性が両立しているのだと感じた取材でした。
JAPAN用にいただいた特別なお写真もとても素敵なので、ぜひ誌面をお手に取ってご覧ください!(畑雄介)
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