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タイムマシンみたいな作品だ。楽曲を跨ぐたび、いろんな時間や場面で息をしている、にしなに会える。自身のやりたいことや書きたいことに純度高く向き合った期間は、曲ごとに制作時の彼女と邂逅する感覚が味わえるアルバムを導き出した。“Twinkle Little Star”で身近な幸せを慈しむのも、“今日も今日とて remix”で高校生の頃に思いを馳せるのも、“グローリー”で「ピースでありたい」と祈るのも、紛れもなくにしな。「自分は音楽を作って生きていくんだ」と腑に落ちたからこその軽やかさと、その時々の感性に嘘のない素直さが歌声と相乗効果を発揮し、75分に及ぶ大ボリュームでありながら、スルスルと身心に染みる浸透圧の高さを実現。なおかつ、その佇まいは「自分の心に素直であれば、人は美しく輝ける」と謳っているようですらある。だって、昔のにしなっぽい“ドレスコード”も、チャレンジングな“婀娜婀娜”も、それぞれ魅力的なのだから。自分らしく生きたいアナタの日々に、柔らかな光を射してくれるに違いない。(坂井彩花)(『ROCKIN'ON JAPAN』2026年6月号より)
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