『PUNCH』から約1年ぶりのリリースとなるシングルで、12月2日にはアルバム『MUD SHAKES』のリリースが控えている。ほぼ毎年1枚のアルバム。ベテランとしては極めて早いこのリリースペースを維持し続け、結果としてもはや当然のことのようにさえ錯覚させる一貫性は、改めて凄まじいの一言である。《ジャングルビートは知ってる/ジャングルビートが連れていく》と始まる“暴動チャイル(BO CHILE)”はまさしく躍動するビートが圧巻の1曲。彼らはことリズムアプローチに関し、あくまでロックンロールの枠の中で、これまでも8ビート以外にかなり多彩なリズムを取り入れてきているし、その成果をシングルとして示すことも多い。その最新の報告である今作のリズムのうえで跳ね回るハープの音からは、バンドの弛まぬ成長を誇るヒロトの笑みが透けて見えるようだ。マーシー作のB面曲“東京ブキズキ”は反対にシンプルな8ビート主体で、これまた気持ちのいいロックンロール。クロマニヨンズはロックンロールしかやらないことで、逆にロックンロールの懐の異様な広さを証明し続けている。(長瀬昇)
転がる限りは成長していく
ザ・クロマニヨンズ『暴動チャイル(BO CHILE)』
発売中
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SINGLE