誰かじゃない、WANIMAと私の歌

WANIMA『Cheddar Flavor』
発売中
MINI ALBUM
WANIMA Cheddar Flavor
9月22日の「COMINATCHA!! TOUR FINAL LIVE VIEWING ZOZO MARINE STADIUM」で、WANIMAはこの2ndミニアルバムをライブ翌日にサプライズリリースすると発表した。その動向にファンは歓喜したが、ライブでKENTA(Vo・B)が「誰かに歌うな。自分に歌え」と思って制作したと話していた通り、聴くと深い内省も感じられる。《止まった続きは/今も忘れるはずない》という歌い出しはメッセージに見えて、《背負うしかない 変わらんと守れんから》と自らにもハッパをかける“Call”を筆頭に、全体を通して決意と葛藤が渦巻いている。その気持ちの強さゆえか、歌詞と演奏のシンクロ率も見事で、1曲1曲の物語に引き込まれる。郷愁の念にも、いつも以上に駆られずにはいられない。

さらに、3月配信の“春を待って”も収録されているのだが、ますます輝きを増しているように感じる。きっと、私自身がまだ“春を待って”いる最中だからだろう。「自分に歌え」と思うことで、切実な「私たちの今」を映し出したWANIMA。「他人事ではない」音楽を彼らが生み出している証だと思う。(高橋美穂)

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