これがやれるバンド、いない

go!go!vanillas『PANDORA』
発売中
ALBUM
go!go!vanillas PANDORA
どんなにキャッチーな曲でも、大昔から脈々と受け継がれてきた、ロックンロールやブルースやロカビリー等の「ルーツ感」がある→そこからちょっと離れてもいいことにして、さらに開かれたポップさを発揮していく→と思ったら、「ルーツ感」に戻りながら、同時に過去最高レベルのポップさをも両立させたシングル『アメイジングレース』を作った──という流れで、僕はここ数年のgo!go!vanillasを捉えていたのだが、長谷川プリティ敬祐復帰後、初となるこのフルアルバムは、もう本当に正しく、その線で完成した作品だ。「はいロックンロール!」「はいロカビリー!」「はいトラッド!」「はいスカ!」「はい誰でも知ってるレゲエのあのフレーズ!」「はいビートルズのあのへんの曲のエッセンス!」といった明快さでそれぞれの曲ができていて、かつ、それが百発百中ど真ん中で「歌もの」になっている。失礼を承知で言うが、正直、「ここまでポテンシャルあるバンドだったのか!」と思った。あと、「歌とか演奏とか、これほどまでにいいバンドだったっけ?」とも。ってこれも失礼だが、でも、そう感じます。(兵庫慎司)

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