夕日のように柔らかな歌

yama『一寸の赤』
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yama 一寸の赤
第1話で“Hello/Hello feat. yama, 泣き虫☔”、第2話で“名前のない日々へ”と続いてきたセブン-イレブンのオリジナルアニメ『レインボーファインダー』とyamaのコラボレーション。最終話となる第3話に提供されたのが、にお作のこの“一寸の赤”だ。明日へと進んでいくちょっと手前、終わっていく「今日」を惜しむような夕焼けの空に思いを託す、ミドルテンポの美しい楽曲だ。これまでのyamaのどの曲ともテイストの違う、流れるようなメロディと一つひとつ言葉を丁寧に置いていくようなボーカルが印象的で、「ああ、この人はこういう歌も歌えるんだ」と驚く。「こういう歌」というのは、とくにサビを聴いて感じることなのだが、音符と音符の間にちゃんと聴き手の居場所があるような歌、ということだ。どちらかといえば張り詰めたような孤独を感じさせることの多かったyamaの歌が、この“一寸の赤”では温かみと優しさを帯びて響いてくる。凛とした強さと同時に、誰かを包み込むような柔らかさも持った歌。新たな曲に触れるたびに、新しい顔が見える。改めて、すごい才能だ。(小川智宏)

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