ミニアルバム『DADABABY』のリリースを挟んで、DADARAYが約4年ぶりに完成させた2ndフルアルバム。休日課長のレシピ本を原案としたTVドラマ『ホメられたい僕の妄想ごはん』主題歌を川谷絵音・えつこ作曲/REIS作詞参加で彩った“Ordinary days”、煮え切らない日常の情景を《最後にしようとした/思い出の残り香を/カレーに重ねてたよ》の描写に重ねる“URARAKA”、《しかと見届け/ここを離れる/渋谷のギラギラ/私のキラキラ》と狂騒の季節からの卒業を清冽かつファンキーに響かせてみせる“GALS”――。休日課長/REIS/えつこの伸びやかな表現力と創造性が、川谷絵音の楽曲世界とよりいっそう複層的に共鳴し合い、乱反射し合いながら進化を続けているDADARAYの在り方を、今作は明快に伝えている。何より、都市の華やかさの舞台装置としてのシティポップではなく、憂いも嘆きも拭い難くこんがらがった都市生活のリアルを、珠玉の歌とアンサンブルで自由闊達に活写しきった、生身のシティポップの息遣いがここにはある。八神純子“黄昏のBAY CITY”のカバーも秀逸。(高橋智樹)
生身のシティポップの息遣い
DADARAY『ガーラ』
発売中
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ALBUM