彼らのポップはどこまで広がるのか

BE:FIRST『BE:1』
発売中
ALBUM
早くも1stアルバム完成。既発曲はもちろん、アルバムに収録された新曲たちの、そのクオリティの高さに圧倒される。ボーイズグループとしてオンリーワンでありナンバーワンであり続けるという矜持はともすれば重苦しい枷となってしまうのに、BE:FIRSTにはそれを痛快なボースティングに変え、しかもそれがハッタリではないとわからせる(黙らせる)揺るぎない力量がある。1曲目の“BF is…”からしてキラーチューン。7人全員の個性がぶつかりあい、かつグループとしてのアイデンティティが強烈に表現されている。BE:FIRSTのメンバーが、この7人である理由を再確認するようなオープニングだ。ハードな “Scream”から、爽やかに仲間との絆を歌うポップな“Moment”への振れ幅も、“Softly”で響かせる官能的な歌声のグルーヴも、“Milli–Billi”のモダンなダンスチューンも、とにかく新曲群の新機軸や多様性に心が躍る。SKY-HI曰く「日本で産まれる音楽アルバムのベスト盤」。まさに。ジャンルレスにポップスの進化を具現化し続けるBE:FIRSTの魅力が存分にパッケージされた一枚。(杉浦美恵)