常識を粉砕するぶっ飛んだ活動の数々によってアイドルシーンの様相を大きく変化させ、度々物議も醸した第1期BiS。その中心人物だったプー・ルイが社長兼プロデューサー兼メンバーとしてこれまでの経験を注ぎ込んでいるPIGGSは、幅広い層の心を震わせるはずだ。メジャーデビュー作のタイトル曲“負けんなBABY”をまずは聴いてほしい。壁にぶつかりながらも前に進むことを諦めない様が迫ってくると同時に、器用に生きられないがゆえに直面する苦しみも刻まれているのが生々しい。彼女たちの決意表明であると同時に、非情な現実の真っ只中で崩れ落ちそうな人に手を差し伸べる慈愛も感じる。そして、こんなにも真剣な曲の直後に、日常の中にある難易度の高い物事をひたすら連呼する“まじ無理ゲー”、どうかしているメンバー揃いであることを悟らざるを得ない自己紹介ソング“ひっちゃかめっちゃか -My Name is PIGGS-”のようなふざけた作風が続くのも楽しい。心躍る刺激を全力で作り続けているこの5人の歌声は、冴えない毎日の中でしょぼくれそうになる心を蘇らせてくれる。(田中大)
(『ROCKIN'ON JAPAN』2月号より)
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不死身の聖母と規格外の仲間たち
PIGGS『負けんなBABY』
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