スガ シカオ、デビュー25周年の活動を締めるニューアルバム。菅波栄純や大井一彌などのミュージシャン、根岸孝旨や森俊之やヒャダイン等のプロデューサーが、多数参加。弾き語りツアーでも威力を発揮しそうな、残酷なくらいシリアスでリアルに自分を晒す言葉を、叙情的で美しいメロディにのせて、密室的なサウンドプロダクトで聴かせる楽曲が並んでいる。つまり、スガ シカオが最も得意とすることだし、ファンが最も好きな部分だろうし、ファン以外にリーチしそうでもある曲が並んでいる。“国道4号線”のように、25年前の曲の一節を伏線回収する曲もある。彼が立ち上げたファンク集団、ファンクザウルスと演奏している4曲も収録(内3曲がショートミックス。初回限定盤Aと会場限定盤に付くファンクザウルス名義でのEPにはフルバージョンを収録)。こっちも、「ファンが最も好きなスガ シカオ」のもうひとつの軸であって、つまりよくないわけがないし、うれしくないわけがない。デビュー25周年の締めが本作でよかった。そういうものにするために、心血を注いだんだろうけど。(兵庫慎司)
(『ROCKIN'ON JAPAN』3月号より)
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スガ シカオ『イノセント』
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