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SEKAI NO OWARI結成当初から「エンターテイナーとして生きる」と宣言していたFukaseが、HIPHOPに挑戦し、最初に発表した楽曲が“Bad Entertainment”だった。本作は話題作りのためなどでは当然なく、本気でHIPHOPに向き合った作品であることは、ありのままの姿がリリックに落とし込まれているところからも明らか。そのうえで、生い立ちやプライベートだけでなく、「アーティストとしての自分」の本心に向き合ってそれを言葉にするという、立場上Fukaseにしかできない表現を成し遂げている。これまでの活動で幾度となく浴びてきたネガティブな声に中指を立てる“Jpop”。大舞台に立っても尽きない不安を包み隠さずに綴った“Dead Fantasy”。どの曲もドキュメンタリーを観ているかのようなドラマ性に心動かされる。だが、それを楽しんで聴いている自分にふと気がつく。自身の苦悩すら《毒の苦味がわからないように甘くして》見事なエンターテインメントに昇華してしまう。Fukaseはどこまでも生粋のエンターテイナーだ。(有本早季)(『ROCKIN'ON JAPAN』2026年3月号より)
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