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約3年ぶりの新作EP。そのあいだには海外ツアーがあったりメンバー編成の変更があったりしたPaleduskだが、そうしてできあがった音源から受ける印象はこれまでとだいぶ違う。CVLTEにMasato(coldrain)、VIGORMAN、Koie(Crossfaith)と世代を超えたアーティストたちとのコラボがそういう空気を生んでいるのかもしれないが、重いのにむちゃくちゃ風通しがいいのだ。“RUMBLE feat. Masato from coldrain”を筆頭にアンセミックなシンガロングパートもたくさんあるし、メロディも上物のサウンドもキラキラと輝いている。たとえば“I'm ready to die for my friends feat. VIGORMAN”の《I'm ready I'm ready to die for my friends/俺は歌う 叫ぶ 歪んだ声で》というフレーズが物語るように、その裏には悲しみや痛みが間違いなくあるのだが、そのシリアスな覚悟をザ・フラテリスのご機嫌なコーラスをサンプリングして《パラッパッパッパーララ》と歌い飛ばしてしまう、その感じがとてもタフだ。(小川智宏)(『ROCKIN'ON JAPAN』2024年4月号より抜粋)
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