1曲の中で何度も何度も曲調や展開が変化していき、一体何が起きているのか理解が追いつかないままにあっという間に5分経っていたという不思議な感覚に陥る。ラウドだからどうとかメタルだからどうとか、そんな余計な口を挟む暇すら与えない。これこそがPaleduskのかっこよさであり面白いところだ。実際、そういったジャンルにあまり触れてこなかった人に対しても、耳を惹きつけるキャッチーさがある。
現在発売中のJAPAN4月号では、バンド結成のいきさつや、海外シーンを見据えながら着実に、でも夢は大きく活動するPaleduskの今にインタビューで迫っている。
海外の超大物バンドBring Me The Horizonに楽曲提供をしたことについて、DAIDAI(G)は「みんなが聴いてるジャンルでいちばんでかいバンドの曲を自分が作っちゃえば、気づかないうちにPaleduskサウンドを耳にするようになるじゃないですか」と語っていた。客観的にこの状況を分析しているのもDAIDAIらしいし、海外アーティストと積極的に対バンを続けてきたバンドの姿勢と戦略が功を奏したとも言えるが、そもそも確かな才能がなければ成し得ない、誰にも真似できないダイナミックな活動を展開しているポテンシャルの高さはやはり破格のもの。
海外スケールの音楽センスを持ちながら、冷静沈着な野心家であり続けるところにとてもワクワクさせられる。のちに貴重なインタビューになるかもしれない、革命前夜とも言える今のPaleduskの言葉をしっかり受け止めてほしい。(有本早季)
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