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ドラムはリズムマシンと生音を行き来する。曲が進むたびにアレンジが、という以前にジャンルが変わっていく。中盤から、歌と別に分厚いコーラスが入ってくる。後半ではギターと鍵盤がバトル。というように、1曲3分18秒の中に、4曲分くらいの展開やアイデアやネタがぶっこまれている新曲がこれ。『ミニオンズ』等、多数のヒット作を生んできたアメリカのアニメ制作会社、イルミネーションの最新映画『FLY!/フライ!』の日本版主題歌として書き下ろされた曲である。今最も売れている中のひとつであるバンドが、相変わらずこんな曲を作っていること、そしてそれがまたヒットしていくであろうこと自体を、とても救いに感じるが、本人たちには「あえて」みたいな意識、たぶんない。これで普通、というか、こうしないと気持ち悪いんだと思う。しかしよくこんなハイペースでアイデア出てくるな。今やっているホールツアーが終わって、夏フェスとか一通り出たら、そろそろドカンと休んだりしてもいいと思う。(兵庫慎司)
(『ROCKIN'ON JAPAN』2024年5月号より抜粋)
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