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1曲目の“magnet”を聴いた瞬間に「あの曲だ!」と思った。バンド主催フェスである「YON FES 2024」のアンコールで「まだ完成してないけど」と言って演奏されていた新曲。それを鮮明に覚えているのはこの曲のメロディが持つ力に他ならない。決してリリースペースが速いというわけではないのはライブに軸を置きながら自分たちのメロディを研ぎ澄ませ続けてきたフォーリミだからこそだろう。実に約2年半振りとなる新作EPである。そのメロディはGENの言葉が息つく間もなく次々に放たれまくる“GATE”、ギターの浮遊感とリズムの重さが雄大なスケールを描き出す“Kick it”と異なるタイプの曲でも存分に磨き上げられているが、まさかのJUDY AND MARY“mottö”のカバーはただ原曲キーで歌える声の高さだけではないGENの歌唱の進化があってこそできるもの。もはやパンクシーンの絶対王者的な貫録をこの『MOON』の4曲は放っている。(ソノダマン)
(『ROCKIN'ON JAPAN』2025年3月号より)
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