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自身が主演を務めるドラマ『惡の華』の主題歌として書き下ろされた一曲。さまざまなタイアップを経験してきたanoにとっても、役を通して作品世界を体感したうえでの主題歌制作は特別な想いがあったに違いない。しかも、演じた「仲村佐和」は、インタビューで「自分と似てる部分もたくさんあった」と明かすほどのキャラクターだ。結果として、仲村によって引き出されたanoの新しい表情と毒が開花。《あんたの腑見せて》という囁きから、《見えない君の向こう側には 夢?かな?快楽かな?》と、かつてないほど研ぎ澄まされた視点で正気と狂気の境目を突いてくる。ゴシックなストリングスのアレンジがその歌声を美しく彩る一方で、シューゲイザー的な轟音の中で《わかってたまるか》と何度も叫ぶパートが圧巻だった。“ピカレスクヒーロー”でのメタルコア要素しかり、anoの情動と表現力はややニッチなジャンルでも見事にのみ込んでしまう。今後もさまざまな音楽を味見して、刺激的な化学反応を起こしてほしい。(後藤寛子)(『ROCKIN'ON JAPAN』2026年6月号より)
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