昨年から噂になっていた超大型スーパーグループ、チキンフットがついにオリジナル・アルバムをドロップ! 元ヴァン・ヘイレンのサミー・ヘイガーとマイケル・アンソニー、ギターの巨匠ジョー・サトリアーニ、そしてレッチリのチャド・スミスというあらゆる意味でパンチありすぎの鉄壁ラインナップで、それぞれの才能が足し算というより掛け算で倍増されたハイエナジーなロックンロールが炸裂する作品が完成。すでにリリースされたアメリカではビルボード初登場4位(インディ・チャートでは堂々の1位)を記録している。これだけの面々が揃えば演奏レベルが高いのは当たり前として、このバンドがすごいのはオリジナルの曲がとにかくいいこと。平均年齢53.75歳の4人(一番若いチャドで47歳、最年長のサミーは61歳!)が生み出すサウンドは、「若い奴らもがんばれよ、オラ」と言わんばかりの挑発的なパワーに満ちていて、さらに本人達が心から楽しんでいるのが伝わってきてこちらも元気にならずにはいられない。サトリアーニは大物シンガーのいるロック・バンドに入るのが生涯の夢だったというし、サミーは「ジャムを始めた瞬間に、これは人に聴かせなきゃいけない音楽だとはっきりした」と話していて、本作を聴いているとグッド・ケミストリーとはこういうことを言うのだろうとしみじみ納得する。歴史を築き上げてきた男達が颯爽と未来を見せてくれる姿はかっこいい。バンドは現在ヨーロッパを回っていて、8月から大規模なアメリカ・ツアーを開始。真夏のツアーは体にこたえるのでは、なんて言ったら余計なお世話だと怒鳴られそう……。(網田有紀子)