最高レベルのポップ・アルバム

RYUKYUDISKO『pleasure』
2009年09月23日発売
ALBUM
RYUKYUDISKO pleasure
遂にここまで来てしまった、というのが一聴した直後の率直な感想だった。これはダンス・アルバムではない。ダンス・アルバムとして聴いてもまったく差し支えないが、それ以上にメチャクチャ高品位なポップ・アルバムなのである。今作の廣山兄弟は、もはやビート・クリエイター・チームというよりレノン=マッカートニーとかホーランド=ドジャー=ホーランドとかジャム&ルイスみたいな域にいる。つまり、最高のポップ・マジック・チームである。なんということだろう。曽我部恵一、BBBB、りんけんバンドにDachamboという天下一武道会みたいな異種目混合マッチすらも、本作の場合はあくまでトピックのひとつだ。

そして本作で更に明らかになったのが、RYUKYUDISKOの凄まじい女性ボーカル起用術である。電気グルーヴが五島良子と出会ったようなミラクルを、無節操なまでに連発しまくっている。なんじゃこりゃ。そして彼女たちの素晴らしい歌をとことんまで引き出しているのは、他でもなくRYUKYUDISKOの見事なソングライティングであり、巧みなアレンジの力なのである。(小池宏和)
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