生まれてこのかた、押されることなく全身でグッスリ眠っていた快感のツボを、次々と揺さぶり起こされるようなタイトル曲“Upside Down”がいきなり最高！　カッコいい!!　絶好のビート、スタイリッシュなストリングス、不敵に迫り来るエレクトリック･フレーズが絡まり合いながら、夢のような世界へと一気に連れて行ってくれる。この曲によって噴出する鼻息を、さらに荒くしてくれるのが“Shangri-La（Y.Sunahara 2009 Remodel）”。まりんが原曲を再構築しているのだが、やはりこれはとんでもない名曲。この曲に包まれながら酩酊し、フワフワと空間を漂う妖しい快感を、これまでに何度も味わってきたが、ビートの強靭さと音像の立体感がパワーアップしているこの新バージョンによって、ますます危ない時間を体験することが出来そうだ。そして、バラエティ番組のオープニング・テーマの域を遥かに超えた神々しいビートとメロディが高鳴る3曲目“やりすぎコージーOP”も凄い。聴いているステレオがパワーアップしたかのような錯覚すら起こる、超ハイクオリティなシングルだ。（田中大）