ユーモアは哲学

オーケー・ゴー『オブ・ザ・ブルー・カラー・オブ・ザ・スカイ』
オーケー・ゴー オブ・ザ・ブルー・カラー・オブ・ザ・スカイ
セクシーなファルセットを聴かせる「プ、プリンス!?」な、アルバムからの先行シングル(その名も“WTF?”、What a fuck?の略)で、バンドの思惑どおり驚かされてはいた(ちなみに今回のビデオは、踊りこそ地味だが変わらず凝り性ぶりを発揮)。が、ここまでとは! デイヴ・フリッドマンをプロデューサーに迎え、最終曲など6分を超えるサイケ・ナンバー。オーケー・ゴーといえば想像される、面白PV曲に代表される激キャッチーなパワポ曲はまったく収録されていない。全体のグルーヴの重心が、すっかり後ろへシフトした感じだ。アルバム・タイトルは1876年に書かれた本から採られていて、それは「青い光が病気を治す」という仰天説を唱えるものだそう。多くの人々がそれを盲信したらしい。しかし、100余年以上経った今だって、迷信や科学的根拠のないことをときに信じてしまうことはあるわけで、そもそも冗談みたいなことを本気でやってリスナーを惹きつけるという、オーケー・ゴーらしいインスピレーションだ。自分たちのイメージをあえて脱ぎ去ろうとしたのは間違いなく、その試みは自らの実力と歩みを揃えている。(羽鳥麻美)
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