勇者・横山健

Ken Yokoyama『Four』
2010年03月10日発売
ALBUM
Ken Yokoyama Four
横山健は勇敢だ。ポジティビティを前面に掲げ、パンク界に革命を起こしたハイスタ時代。アコースティックサウンドでパンクの概念をぶち破って見せた衝撃のソロ1stアルバム。そして武道館でのライブ――彼は常にシーンに新風を巻き起こしてきた。2年半ぶりとなる待望の今作は、そんな彼の足跡を一気に突き抜けていくような勢いと、何度聴いてもグッとくる瑞々しさと中毒性を持ち合わせた傑作である。Ken Bandのメンバーチェンジで生まれたファストでザクザクと切り込んでいく先鋭的なサウンドが主体の今作で、彼はジャンルやスタイルの上にあぐらをかく全ての生温いロックへの怒りを露にしている。彼にとって怒りを表すことは、彼自身がロックを追求し表現し続けていくという決意表明なのである。その決意やロックへの愛が彼の表現のスケールを広げ、等身大の詞やメロディックな曲という彼の魅力は今作でより一層輝いている。ラストの“Still Burning”の壮大なメロディと《オレはこのまま 燃やし続ける(和訳)》という言葉に、彼の生き様や信念を感じて泣きそうになる。最高にかっこいいアルバムだ。(奥山華代)
公式SNSアカウントをフォローする

人気記事

最新ブログ

フォローする