優しく、熱く響く自由への呼びかけ

ACIDMAN『DEAR FREEDOM』
2010年07月21日発売
SINGLE
ACIDMAN DEAR FREEDOM
昨年末の全国ツアー以降、新曲のリリースがなかったACIDMAN。久々のシングル『DEAR FREEDOM』は、《遥かなる自由の名の下に散った祈りよ》と自由が手から滑り落ちていくことに怒り、嘆きながら、《DEAR FREEDOM この声が何かを変えるなら/DEAR FREEDOM 僅かな輝きを信じても良いだろう?》と希望を捨てずに懸命に生きる姿を描いた曲だ。不穏に響くバスドラとギターの激しいリフになだれ込むファストなイントロから、一気にクールダウンして優しささえも感じさせるスローなテンポのAメロ、そして再び怒りと哀しみが一緒くたになって湧き上がる様なエモーショナルなサビが押し寄せてくる曲展開は、ただ哀しみや怒りを感情的に押し通すのではなく、メロディに起伏を持たせることで、その壮大な世界観に説得力を持たせている。すべてのものに終わりがあるからこそ、今を全力で生き、その先へ行けという思いを込めた名曲“OVER”で締めくくったアルバム『A beautiful greed』から約1年。希望と絶望を繰り返し、自由を獲得していくという、またひとつ普遍的なテーマに彼らは足を踏み入れた。(山本恵子)
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