ガールズ・ロックの硬派

グラス・ウィドウ『パスト・タイム』
グラス・ウィドウ パスト・タイム
聴いた瞬間、キル・ロック・スターズの血が騒ぐ。つまりはライオット・ガールの正統を継ぐガールズ・ロックの血脈。けれどもビキニ・キルやスリーター・キニーのようなパンクとは違う。今様に言えば、ヴィヴィアン・ガールズやダム・ダム・ガールズにも近いローファイ~ガレージ・ポップの感覚。が、どこか醒めた温度やコアな手触りにこそ、あらためてKRSの系譜を確信させる。サンフランシスコ出身の3人組。ギターとベースとドラム。そのイメージは、再評価著しいヤング・マーブル・ジャイアンツやショップ・アシスタンツというより、UTのような若干ハードコア寄りのポスト・パンクに近いかもしれない。ふわふわとしたボーカル・ハーモニー、そして時折差し込まれるストリングスの感じはレインコーツも彷彿させる。ライブ映像からは、不協和音を操りノイズをかき鳴らす様子も。最近は量/質的にもガールズ・ロックは復調の兆しにあるようだが、その中でも彼女たちは際立った存在感を見せる。ソニック・ユースと共演経験があるのも納得。個人的にはレーベルの先輩、イレース・エラッタの空白を埋める存在になってほしい。生で観たらイチコロだろうな。(天井潤之介)
公式SNSアカウントをフォローする

人気記事

最新ブログ

フォローする
音楽WEBメディア rockin’on.com
邦楽誌 ROCKIN’ON JAPAN
洋楽誌 rockin’on