1年7ヶ月ぶりの2作目。エスタブリッシュされた存在ならともかく、まだこれからという発展途上のバンドとしては異例なほどのブランクの長さだ。それだけ本作の制作にあたっては、曲作りだけでなく、根本的なバンドの方向性の部分も含めかなりのディスカッションが交わされたのだと思う。その結果、本作はかなり大きな方向転換がなされている。
一言で言ってしまえば、歌ものとして完成度が高まり、聴きやすくなった。つまり表現の核に明確に「歌」が据えられたわけだ。だからバンドとしての求心力は増したし、彼らのソング・クラフトの才能も開花している。だが前作のような演奏面での妙味はやや薄れてしまった。いささかお行儀良くまとまりすぎてしまい、お互いがぶつかりあうような破天荒さや鋭角性が欠けがちなのも気になる。これはきっと賛否両論だろう。だがリスクを怖れていては前進はなく、彼らがまだ発展途上であることを思えば、この変化は「結論」ではなく「中間報告」であると捉えるべきだろう。ソウル/ジャズ/ファンク風の“パーティーピーポー”という曲は新鮮だった。(小野島大)