斎藤宏介(Vo・G)作の4thシングル『スカースデイル』では、従来の前のめりな疾走感とは異なるストライドの大きな走りで、一段上のスケール感を獲得していた。対してこの5thシングル『オリオンをなぞる』は、バンドのメインソングライターである田淵智也(B)の手によるものだが、ここには明らかに『スカースデイル』で得た包容力がある。その中に田淵の楽曲らしいパンキッシュな機動性と繊細なメロディを注入することにより、全体のダイナミックな流れと部分の細やかな動きのコントラストが際立ち、走りに深みと奥行きが生まれている。
表題曲の他、新曲3曲とライブ音源3曲を収録。走りを向上させるには走り続けるしかない。そのひたむきな姿勢には「成長」というより、なぜかしら「更新」という言葉がふさわしい。(井上智公)