鮮度を保つ別の方法

ワイアー『オブジェクト47』
ワイアー オブジェクト47 - オブジェクト47オブジェクト47
驚愕の復活作『センド』と再来日公演にブッ飛ばされてから4年、ワイアーの新作がついに完成した。すでにブルース・ギルバートは脱退、残った3人によって作り上げられている。昨年末にリリースされたEP『Read & Burn 3』を聴いて、また感じが変わったなと思っていたし、本作1曲目を先行試聴した時は80年代終盤の作品『IBTABA』あたりの楽曲で聴けたメロディーを連想したが、つまりはガリガリにアグレッシブだった前作に比べると全体的に丸みを帯びて滑らかになった印象だ。ギルバートの不在がどれだけ影響したのかは分からないものの、単純にコリン・ニューマンのモードが現在はこうだというだけのような気もしなくはない。それに、肌触りが多少ソフトになっても、音のシャープさは変わらず際立っている。全9曲35分というトータルタイムまで含めて実に見事なバランス感覚だ。アルバム・タイトルは「ワイアーの47番目の作品」を意味するそうで、これだけのキャリアを重ねながら未だフレッシュな感性を保持し続けていることには素直に脱帽するしかない。ちなみに、最終曲にはヘルメットのペイジ・ハミルトンも参加。(鈴木喜之)
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