噂が噂を呼んだ超スーパー・ユニット、スーパーヘヴィだが、よーく考えてみれば、ミック・ジャガーとデイヴ・ステュワートという極上ソングライティング・ユニットに超強力ブーストを与えるために、ジョス・ストーン、ダミアン・マーリー、ARラフマーンが馳せ参じたというものになっていて、これがよくないわけがない。ファースト・シングルの“ミラクル・ワーカー”は順当なパワー・レゲエ・トラックとなり、ラフマーンの色が相当に強くなるのかと思えた“サテヤミーヴァ・ジェイアーテ”も意外と素直なロック・ソングだということを考えると、やはりこのプロジェクトはミック&デイヴなものだと考えていいかと思う。そうした意味で考えると、このプロジェクトの肝となっているのはロック的な坩堝となった“ワン・デイ・ワン・ナイト”とエスニック・テイストの坩堝となった“スーパーヘヴィ”の2曲になるということで、そこでのジョスとデミアン、ARラフマーンの爆発ぶりがこのユニットの最大の醍醐味となってくるのだ。それにしても度胆を抜かれるのはジョスの圧倒的な存在感。間違いなくこのユニットの要なのだ。(高見展)