我々はYUIにこの歌を生み出させた

YUI『Green a.live』
2011年10月05日発売
SINGLE
YUI Green a.live
《十年先、灯す明かりのために oh baby/いま明日へとむかうの/あなたにも来て欲しい/Come a.live》。タイトル曲の最後のセンテンスを、YUIはそう結んでいる。間違いなく、2011年にしか生まれない歌である。「alive」の単語の中にドットが打たれているのは、「ひとつの生命/暮らし(=a life)」にこそ注視させるためだろうか。ストリングスの絡む一貫して悲しいメロディを、怒りと執念によって力強くドライヴさせてゆくような凄まじいナンバーである。まずは一度、歌詞の全編に目を通して欲しい。そして、聴いて欲しい。
 
こういう、YUIのロック性が最大限に発揮される時の楽曲というのは、意外と荒々しいロック・バンド・サウンドだけでなく美しいアレンジで綴られることも多い。昂ったエモーションを、確実に歌詞とメロディと歌声に落とし込むことができる人なのだ。出発点が弾き語りだからという理由もあるだろう。なのだが一方、カップリングの“Let’s face it”はロック・バンドのアレンジがすこぶるかっこよく、個人的にはぜひライヴで大切にして欲しいナンバーだ。(小池宏和)
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