日本のロックはまだまだいける
JACKMAN RECORDS COMPILATION ALBUM vol.4『RO69JACK 10/11』
2011年11月02日発売
ALBUM
この1枚を聴いて、なんだか勇気付けられてしまった。「音楽を鳴らす!」という無骨なほどの衝動の塊×12。しかもそれが衝動に留まらず、独自の表現としてしっかりと成立し、ワクワクさせてくれる。音楽サイト「RO69」の新人アーティスト・コンテストのコンピレーション・アルバムの第4弾である本作は、「RO69JACK10/11」で入賞・優勝を勝ち取った12組の楽曲を収録。優勝者Ain Figreminのささくれ立ったギターロックをはじめ、見事に音楽性はバラバラ。The宇宙人s“ロックの神様”は、素朴で日常的なポップソングだけど、すごく真っ当な愛の讃歌として鳴っているし、性的グリッサンドは掴みどころがないようで、巧妙にこちらをアジってくるラップを披露。本人の写真で既に度肝を抜かれたモログラシスは、ハードロック×シャンソンなひとり大ロック・オペラを展開。濃い。紹介しきれないのが残念だが、全12曲のヴァイブに触れて欲しい。どの曲も、あいまいだったり満たされなかったりするこの日常に一本の太い筋を通し、しっかりと明日へと気持ちを向かわせるエナジーに満ちている。(福島夏子)
2011.11.04 20:30