ホリエのアザーサイド、開花

ent『Entish』
2012年01月25日発売
ALBUM
ent Entish
ストレイテナーのフロントマン、ホリエアツシのソロプロジェクト、ent。約3年前、インディーレーベルからファーストアルバムをリリースし、以降は、映画『ソラニン』の劇中音楽を担当したり、劇団OOPARTSの舞台のテーマソングを書き下ろしたり、LOW IQ 01のトリビュートでナイスカヴァーを聴かせたり、徐々に活動を広げてきた。本人の意思というより、自由で飄々としたスタンスと、entのひんやりとしながらもどこか温かい独自のサウンドが、自然と多くのクリエイターの嗅覚に引っかかったのだろう。そんなentのセカンドアルバムは、その名も『Entish』だ。
 
ざっくりと言うならば、アコギや打ち込みを中心にした、ポストロック/エレクトロ系のサウンドだ。インスト、日本語詞、英語詞など、アプローチは様々。ストレイテナーの静の部分を繊細に深めたような、ホリエのアザーサイドが花開いている。静粛だが、決して荘厳ではなく、都市に根差した猥雑さがある。体温のある人間臭さと、雄大なロマンが無理なく共存しているところが、ホリエらしい。次号、インタヴュー掲載!(小松香里)