ニューオリンズのお祭り野郎たち

ギャラクティック『カーニヴァル・エレクトリコス』
2012年02月02日発売
ALBUM
ギャラクティック カーニヴァル・エレクトリコス
フェスでもおなじみニューオリンズの誇るジャム・ファンク・バンドの雄、ギャラクティックが帰ってきた。しかもニューオリンズの祭り『マルディ・グラ』がテーマというのだから、ただでもハイ・テンションのサウンドが、どこまで上がるか聴く前から予想はつく。期待通り“ハ・ディ・カ”と名付けられた1曲目から怒濤の押しで、見物してるだけのつもりがいつのまにやらカーニバルの行進に飲み込まれ、アッというまに喧噪のど真ん中に連れ込まれる。
 
ゲストもニューオリンズゆかりの人々が中心で、ソウル畑のヴェテランからヒップ・ホップ世代までヴァラエティに富んでいるのだが、中でも目をひくのはニューオリンズの宝、ネヴィル・ブラザーズのシリルとアイヴァンの二人で、そこだけ土着度がグーンと上がり地面が奥底からうねるような感覚を覚える。こうした形で伝統のバトンが受け継がれていくのが具体的に見せられるのだから最高だ。他にも伝統音楽のザディコをテーマとしたものやファンク色の強いナンバーなど、一曲一曲が練りに練られておりグループがマルディ・グラという特別なものにかけた思いが熱く感じられる。(大鷹俊一)
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