対する2年ぶりの新作となる本作は、彼が初めて人に聴かれることを前提に制作したアルバムである。いや、聴いて欲しい、今こうして生き延びていることを知ってほしいという想いの強さ、切迫感という意味では一緒かもしれない。バスドラのキック一発の強さからバックグラウンドでたゆたう弦楽の優美まで、全方位に亙って洗練され、AメロBメロサビブリッジ……みたいな正統派な構成を持った曲も増えた。つまり彼は真っ当にミュージシャンになった、ということだろうが、豊かになった音の向こうに未だ隠ぺいされない切実さが、やはり何よりも胸を打つ。(粉川しの)
今、生きている
パフューム・ジーニアス『プット・ユア・バック・イントゥ・イット』
2012年02月15日発売
2012年02月15日発売
ALBUM
対する2年ぶりの新作となる本作は、彼が初めて人に聴かれることを前提に制作したアルバムである。いや、聴いて欲しい、今こうして生き延びていることを知ってほしいという想いの強さ、切迫感という意味では一緒かもしれない。バスドラのキック一発の強さからバックグラウンドでたゆたう弦楽の優美まで、全方位に亙って洗練され、AメロBメロサビブリッジ……みたいな正統派な構成を持った曲も増えた。つまり彼は真っ当にミュージシャンになった、ということだろうが、豊かになった音の向こうに未だ隠ぺいされない切実さが、やはり何よりも胸を打つ。(粉川しの)