ケヴィンは40超え。イイネ!

バックストリート・ボーイズ『イン・ア・ワールド・ライク・ディス』
2013年07月24日発売
ALBUM
バックストリート・ボーイズ イン・ア・ワールド・ライク・ディス
ここ1年ほど、外車やファッション関係のイヴェントなどでミステリアス系女占い師として出店する機会が増えた私(怪しすぎてすみません)。半日ぶっ続けで、洋服一万五千円以上お買い上げのお客様を順番に鑑定したりしていると、自分以外の人々がいかに真面目にポジティヴに人生と向き合っているかがわかって、清らかな心持ちになる。と同時に、「普通であるってなんて素晴らしいんだろう」と肩身が狭くなるのだ。「世間並み」を嫌い、皆が好きだというものに背を向け、理想ばかりを追って生きてきたが、夢ばかり見て、結局「人生」にも「人類」にも参加してこなかった自分を不甲斐なく思う。この寂しさはなかなか凄い。

オリジナル・メンバーが全員復活したバックストリート・ボーイズの新作を聴いて思うのも、王道ポップ・グループの華やかさの陰で様々な人生の試練を経て、危機を乗り越えながら星の数ほどの人々を幸福にしてきた彼らの偉大さだ。21年目に突入した彼らの、とりわけバラードとミディアムが心にしみる。メジャーな物語を共有できることの幸福と、その物語を作り出す彼らの普遍性に対して、頭が下がる思い。 (小田島久恵)
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