来年には結成25周年を迎えるというスーパーチャンクが、こうして未だにフレッシュさを保ち、もしかしたら過去最高に充実した活動を続けているのは実に頼もしいし、嬉しいことだ。前作『マジェスティ・シュレッディング』は9年ぶりのアルバムだったが、とんでもなくヴィヴィッドな音に驚かされた人も多いだろう。中心メンバーのマックとローラが運営するマージ・レコードが、スプーンやアーケイド・ファイアで成功しているのも大きいのだろうが、それ以上の何かがここにはある。
この『アイ・ヘイト・ミュージック』は「前作のダークな双子」だそうだ。タイトル通り、2曲目は「音楽なんて大嫌いだ、何の価値があるんだ?」という歌い出し。しかし彼らの音楽はたちまち闇を乗り越え、ラヴ――それも色恋ではなく、より普遍的な愛へ辿り着いていく。実際に聴いてもらえれば、このニュアンスはすぐ伝わると思う。苦難があるからこそ、いっそう力強く愛を鳴り響かせることができるのだ。
残念ながら、ベースのローラが健康上の理由によりライヴ活動からは離れるとのことだが、ぜひまた来日公演を実現させてほしい。(鈴木喜之)