

新作『アンビリーバーズ』を語る!
《誰のせいにもできないんだ 終わりにしようよ後悔の歌は/遠くで光る街明かりに さよならをして前を向こう》――エレクトロニックなダンスビートに乗り、米津玄師が躊躇いなく「否定による肯定」を歌い切るニューシングル『アンビリーバーズ』。「信じよう」でもなく「信じない」でもない、「信じない者達として前を向こう」という米津玄師らしい言葉が、彼の存在感をより明確に、より強いものにした最新作だ。8月29日発売の『ROCKIN'ON JAPAN』10月号より、一足先に米津玄師の発言をお届けする。
基本的にひねくれものなので、ただ肯定したくないっていうのは第一にあって。じゃあどう肯定するかっつったら、やっぱり否定による肯定。そういうものなら信じられるなっていう感じが、やっぱり自分の中にあった
やっぱり生きていくためには、何かを信用して、そのひとつのもののために言葉を尽くす必要があるだろうなあと。そうじゃないとできることが何もなくなってしまう。何かを信じなければならない、そうなった時に、やっぱ自分なんてもんは「アンビリーバー」だって。すごいしっくりくる言葉だなと思いましたね
ギターをまったく使わないアレンジにしようと。根っからのギター人間で、ギターの派手な音楽がずっと好きで今までやってきたから、それを1回否定することによって、どういうものが作れるのかを試してみました
9割がたできてたんですよ。でも残り1割どういうふうに埋めたらいいのかわかんなくて。蔦谷好位置さんにお願いしたその1割がすごい大きかった。信用できる人に「これでいいんだよ」って言ってもらえることが大事だったなって、その時思いましたね

建てかけのビルって未来に希望が待ってる状態なんだけど、でもその建てかけの状態は死体にしか見えないんですよね。ひとつのものに両極端なものが内在している状態っていうものに、すごいダイレクトに触れた感覚があって。それがこう……言いようもなく美しいなあと思った瞬間があって。影響を受けましたね
すごく個人的な表現、そしてすごく個人的な表現をあたりまえのものとして感じていた自分というのが、ほんとに嫌だなあと思って。なんにもないんですよね、そこにはもう。どんだけ言葉を尽くしたところで、それはただの自意識でしかないから。もっと、うん……強くなりたかったんですよね
これは完成ではないよなっていう気もどっかでしてて。現時点で抜けた感みたいなものは特にない。自分っていうのは意図的にも無意識的にもどんどん変わってきたし、今現在も変わろうと思っているし、だからこの曲もそうなのかなっていう。通過点なのかな。縋らないようにしようというか、そういう気持ちがある
続きは2015年8月29日(土)発売のロッキング・オン・ジャパン 10月号で!
- ROCKIN’ON JAPAN 2015年10月号
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