感覚ピエロ、人間臭さ溢れた「幕張ヴァージン」振り返り&バンドのこれからを語る!

感覚ピエロ、人間臭さ溢れた「幕張ヴァージン」振り返り&バンドのこれからを語る! - 撮影=ヤマダマサヒロ撮影=ヤマダマサヒロ

6年間やって出来上がってきたものは、Twitterの140字では絶対伝えきれないなと思った(秋月)


――うん。そういう意味ではあの場で新曲もやったし、新しい発表もありましたよね。まずはファンクラブを作りましたっていう。

秋月 はい。これは僕のなかで、SNSって難しいなって最近思っていて。感覚ピエロってSNSとかYouTubeとかを駆使しながらやってたんですけど、今じゃそれは当たり前すぎるし、6年間やって出来上がってきたものもあるので、Twitterの140字では絶対伝えきれないなと思ったんですよね。僕らもファンのことをもっと知りたいし、ファンにも知ってほしいし、僕らがもっとオープンに出せる場所がほしいなって思ったのが大きくて。幕張が終わって、これから感覚ピエロの第2章が始まるっていうときに、僕らのヒストリーも6年ぶん溜まっているので、そこをその「R-KANERO」っていうところに落とし込みながら、僕ら4 人のことも――「横山さんってこんな人なんだ」とか「滝口さんって普段喋らないけどこんなこと考えてるんだ」みたいな、それぞれの思想が表せたらいいなって思って。

横山 僕はSNSをやめたんですけど、それは何かを発信するときに、フォローしてくれている人たちだけじゃない人の目にも止まることを考えながら言葉を紡がなきゃいけないというのがあって。どこかでよくわからない人たちの目を怖れちゃって、言いたいことって何も言えないなっていうのが本心なんです。それがファンクラブになれば、正直なことを伝えられるような気がしていますね。

これからなおさら人間臭いバンドであり続けたいなって思います(横山)


――なるほど。そして2月からのツアー。これは初期の手売りの4枚からの曲だけでやるというコンセプトで。発表のときは「原点回帰」という言葉も使っていましたけど。

秋月 ほんと、原点回帰というのは僕らのなかであって。幕張をやって残った悔しいという思いをステップアップにつなげるために、もう一度、僕らを育ててくれた会場だったり曲だったりでやりたいなって。最近は嬉しいことにフェスだったり、大きなところでやらせてもらえることも増えてはいるんですけど、どうしてもセットリストって難しくて。昔の曲も感覚ピエロなので、それをやれる場がほしいなと思ったんです。それも6年間やって、これだけCDを出さないとできないことなので。ようやくツアーの意味合いにそういう新しい要素を加えられるようになったのかなと。

――全然やってない曲も結構あるでしょ?

横山 ありますよ。

秋月 だから「やるよ」って言ったけど、ちょっとやりたくない(笑)。

横山 でもワクワクしますよね。そういうコンセプトだから、そのツアーだからこそ言いたくなることってたくさんあるような気がしていて。『全裸』というベストアルバムを出したことにも通じるんですけど、ようやく自分たちが自分たちを丸裸にできるようになったからこそできるツアーだなと思うから。幕張の「ありがとう」とは違う、もうちょっとディープな話になりそうだなって。

――ファンクラブもそうだし、幕張のライブもそうだったんだけど、今感覚ピエロってすごく本音でコミュニケーションをしようとしている気がするんですよね。このツアーもまさにそういうものだという感じがする。

横山 なんか、ロックバンドのよさっていうのを考えたときに、それって人間4人がやっているってことだと思うんですよ。やっぱりどうしてもパッケージしてしまうけど、僕らのいいところっていうのは、思ってないことは一切言わなくていいですよってことのはずだって気づいたんです。思ってることを正直に伝える、オブラートに包まずに言う。自分たちの仲が悪い時は仲の悪さがステージの上に出てしまうけど、こんなふうにいいムードのときは、すごくいいものをお客さんに提示できる。そういう人間臭いバンドでいいんじゃないかなって。そういうスタイルの出発点が幕張メッセだったような気もするし。これからなおさら人間臭いバンドであり続けたいなって思います。それでお客さんと一緒に成長していきたいですね。

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