須田景凪のライブで体感した、au 5Gがもたらすライブエンターテイメントの変革!

須田景凪のライブで体感した、au 5Gがもたらすライブエンターテイメントの変革! - Photo by ヤオタケシPhoto by ヤオタケシ

 この日の須田景凪の公演で、ライブ会場とイベント会場とを5Gで実際に繋いでみせたのは、“青嵐”と“MOIL”の2曲。“青嵐”は、昨年リリースした2nd EP『porte』に収録された、ミドルテンポの切ないポップソング。バンドサウンドをベースに楽曲制作をしてきた須田景凪にとって、この楽曲で導入したミニマルなエレクトロサウンドは、これまでの音楽性を大きく広げてみせたものでもあり、まさに今回の5Gを使った取り組みにもぴったりの楽曲だと思う。

 夏の季節の儚さや追憶を見事に表現したこの楽曲が、波のような水の流れの映像とともにライブで披露されると、その演奏に合わせて、イベント会場のファンは5Gのスマホを大きく左右に振る。その腕の動きと連動して、ライブ会場のスクリーンに映し出される水の流れが大きくうねったり、ひとつにまとまったりする様は、曲のイメージとも相まってとても幻想的な演出として機能していた。

 “MOIL”もまた、バンドサウンドをよりアグレッシブに磨き上げた楽曲として、須田景凪の音楽性に大きな広がりをもたらした楽曲である。そのエモーショナルな楽曲に合わせて映し出された映像は、原色の絵の具が次々に塗られていくような、さながらライブペインティングを思わせるもの。今度はそのアップテンポなサウンドと歌に合わせてイベント会場では腕が上下に激しく振られる。すると、ライブ会場のスクリーンは、赤、緑、黄、青、ピンクと、様々な色で彩られていく。ふと見ると、ライブ会場のオーディエンスの動きとイベント会場のファンの腕の動きは、同じく上下に大きく振られて、まるで同じ場所にいるかのようにシンクロしていたのが面白かった。5Gの優れた特性である「低遅延での通信」が可能にした景色がそこにあった。ライブの感動をリアルタイムで受け取るだけでなく、リスナーのその楽曲への反応もまたリアルタイムで会場へと送ることができるという、インタラクティブな「ライブ体験」は、これからのコンサートやフェスの在り方に変革をもたらす可能性に満ちている。

須田景凪のライブで体感した、au 5Gがもたらすライブエンターテイメントの変革!

 今回のイベントは、KDDI株式会社、一般財団法人渋谷区観光協会、一般社団法人渋谷未来デザインが立ち上げ、それに賛同する32社・団体が一丸となって取り組む『渋谷5Gエンターテイメントプロジェクト』の一環として行われたものでもある。音楽をはじめとするカルチャーの発信地として、常に時代をリードしてきた「渋谷」が、5Gという新たなテクノロジーを得て、さらにエンターテイメントをアップデートし続けていく──その趣旨のとおりの未来が、具体的にイメージできるような、非常に興味深いイベントだった。

 KDDI株式会社で5G、XRなどのテクノロジーを活用した新事業創出を担う、水田修氏によれば「これまでも映像を観る、受け取るという部分での進化は、スマートフォンの進化とともに促されてきたけれど、スマートフォンで現場をさらに面白くするという取り組みは、まだ一般的ではない。これから推進したい領域」とのことで、5Gがもたらす可能性は、これからさらに広がっていくことが予想される。「ライブ体験の多様化が進むなかでも、別の場所にいながらライブ現場の演出に参加できるということは、いままでにないプレミアム。実際のライブ会場に加えて、いろいろな場所で同時にライブを体験できて、その反応を現場に即時反映させられるということは、単純に会場数が増えるという足し算ではなくて、掛け算でエンターテイメントを盛り上げていくものになると思う。5Gを利用して、そうした体験の場をどんどん創出していきたい」という言葉のとおり、近い未来では「ライブ会場」という言葉の概念も大きく変わっていくのだと思う。我々が思っていた以上に、5Gは人をアクティブにさせるものなのかもしれない。

提供:渋谷5Gエンターテイメントプロジェクト
企画・制作:ROCKIN’ON JAPAN編集部
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