KUZIRA、PIZZA OF DEATHから初のリリースとなる1stアルバム発売目前! メロディックパンクの新星の原点とこれからに迫るインタビュー

KUZIRA、PIZZA OF DEATHから初のリリースとなる1stアルバム発売目前! メロディックパンクの新星の原点とこれからに迫るインタビュー

最初は「PIZZAらしさとは何か」、「パンクとは何か」っていうのを考えすぎて、負のスパイラルに陥ってしまった(末武)

――『Superspin』はPIZZA OF DEATHからの初リリースになりますが、こんなアルバムにしたいとか、当初のイメージはありました?

末武 そこは結構悩みました。さっき言ったようにモチベーションもなくなっていたし、PIZZA OF DEATHから出すっていうので、最初は「PIZZAらしさとは何か」とか「パンクとは何か」っていうのを考えすぎて、負のスパイラルに陥ってしまって、正解も何もわけわからなくなっちゃったんです。でもある時、「もういいや、そんなの関係ないし、自分の好きな曲で、自分がライブで聴きたい曲を作ろう」っていう気持ちで作ったら、すごく楽になりました。

――できてみての手応えはいかがですか?

末武 手応えはめっちゃくちゃありますね。聴けば聴くほど味が出るような感じのアルバムだなあと思っていて。スルメみたいなアルバム――いや、スルメ以上、貝ひもみたいな(笑)。今も自分で聴くんですけど、それでもさらに味が出てくるので。

熊野 僕も聴いちゃいますね。最初に音源がデータで送られてきた時よりも、今のほうがいい曲だなって気持ちが強いので。早くみんなに聴いてもらいたいって気持ちです。

シャー:D KUZIRAとして初めて制作したのが今回のアルバムなんですけど、もともとKUZIRAは聴いていて、僕も好きだったので。今までのスタイルに合わせてふたりに寄り添いつつ、自分のアレンジも加えつつ制作できたかなと思います。作っている段階でも、この曲いいなって思えたり、録ってみたからこそわかったいいところがあったりして。それこそ僕も、何百回聴いたかわからないくらい、ずっと聴いてます。

熊野 シャー:Dくんのモチベーションの高さはすごかったですよ。岐阜から東京まできてレコーディングしたんですけど、レコーディングの日の朝3時とかに岐阜を出発して、僕が運転してる横の助手席でシャー:Dくんはずっと話してくれてて。途中で交代して、今度はシャー:Dくんが東京まで運転してくれて。そこから10時間ぶっ通しでドラム録って、気絶するように寝てました(笑)。あの人いつまで動いてるつもりだ?って思うくらい、ずっとドラム叩いてました。

アルバムは、今のコロナ禍の先の景色を意識して、何年先でも聴けるように作りました(末武)

――インタビューが公開になる頃には、「KUZIRA presents. 【SPINOFF】」というツアーが始まってるんですよね。地元の東海を回るツアーですが、久しぶりのツアーということで、意気込みはいかがですか。

末武 全国はまだ行けないので、昔からお世話になってるライブハウスを回ろうということで決めました。ライブハウス支援というか、自分たちがライブハウスに戻ってライブしていかないと、ほんとにライブハウスが潰れてしまう可能性もあるので。そういう意味で、東海の同世代のバンドでやっていこうっていう意志が強いツアーです。

――やっぱりライブを待っていたところはありますよね。

末武 ライブで僕らがやることは変わらないと思うので、アルバムを作っている時は、今のコロナ禍の先の景色を意識してましたね。今の状況に対応するんじゃなくて、何年先でも聴けるように作りました。あと僕、日本を変えたいなと思って、ツイッターとかでも積極的に発信していってるんです。みんなの意識がちょっとずつ変わってくれたらいいなと。

熊野 彼(末武)は看護師もやっているので、バンドマンでありつつ、看護師としての発信でもあるんですよ。だから、お客さんにも伝わりやすいと思います。

――そうなんですね。

熊野 この1年、大変な中でもライブを楽しんでいたバンドマンを見ていて、ルールを守って、ライブハウスを守るために自分たちで動いていたバンドはやっぱり尊敬できるなと思ったんですよね。僕たちも、今の状況の中でもいい曲がたくさんできたので。楽しいライブができたらなと思います。

シャー:D 今言っていたように、まずはライブを想定して曲を制作してきたので、その曲をどういうふうに見せていこうかなって、セットリストに組み込んでいくのも楽しみです。CDとはまた違った楽しみ方も絶対できるだろうし、ちゃんとライブでお客さんに提示できるっていうのが嬉しいですね。


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