ヤバイTシャツ屋さん、ニューアルバム『Tank-top Flower for Friends』の「もう大変に気になる曲」について訊く、最新インタビュー

ヤバイTシャツ屋さん、ニューアルバム『Tank-top Flower for Friends』の「もう大変に気になる曲」について訊く、最新インタビュー

「絶対今日あのお店に行こう」と思ったりしたら、閉まってることがあまりにも多すぎて。
曲にしなどうしようもないなと(しばた)

──しばたさんの曲 “もし僕が石油王やったら”は……前作の“日本の首都、そこは東京”は、「なんだこの曲展開は!?」っていう曲だったじゃないですか。それよりはオーソドックスですね。

しばた そうですね!

こやま オーソドックスかなあ? サビ一回しかないし。

しばた そう、サビイチ。自分もメロコア好きで、Northern19とか好きなんで。サビ一回、めっちゃ好きなんですよ。思い切りがいい!

こやま はははは。これ、Northernやったんや?

しばた 和製Northern。

──《食べたいメニューだけ売り切れ/行きたいお店閉まってる》で始まる曲ですが──。

しばた そうですね。自分がお腹空いて、「絶対今日あのお店に行こう」と思ったりしたら、基本、閉まってるし。絶対今日はこのメニューを食べに行くぞ、って思ったら、それだけ売り切れてるし。っていうことが、あまりにも多すぎて。ショックすぎて、曲にしなどうしようもないなと思って。友達とかにも迷惑かけてるし。

──え、友達に迷惑をかけるレベル?

しばた 友達が「ここ行きたいな」って言うとこですら閉めちゃうんですよ、私。普段絶対通れる道路も閉めちゃうんですよ。こないだ大阪で、梅田やのにコンビニ休業してたんですよ。ショックで、「ああ、これ、私が閉めてるんやな」と。最近は素直に謝るようにしてます、みんなに。「閉めてごめん」って。

──偶然とは思えない頻度なんですね。

しばた たぶんそういう人っているんですよ、一定数。そういう星の下に生まれた人。一緒にごはん食べてたら、私だけ全然注文してないメニューが来ちゃうとか、めっちゃ多いんですよ、昔から。ひとりだけお店にミスされたり、ひとりだけカレーをぶっかけられちゃったり。それも大阪なんですけど。

こやま 店員さんにカレーかけられたな。

しばた 白めの服を着てる時に。昔からそのへんは諦めてるんで、そこで怒ったりはしないんですけど。「またかあ」と。

──はあー。そんな星の下に生まれてしまった自分の対極にいる存在が石油王。

しばた そうなんですよね。なんか、こやまさんが一時、よく石油王を喩えにしてて。「いや、これ、石油王やったらさ」って言う人、いるじゃないですか。ちっちゃい時から。私、あれだけがピンとこないんですよ。

こやま はははは。なんでや。わかるやろ。

しばた 喩えで唯一。石油王やったらなんやねん、ってめっちゃ思っちゃうんで。

──だから《石油王やとしたら何?》で終わるんですね。

しばた そうです。

──そうか、自分のことなんですね。で、ある日のことじゃなくて、人生のことなんですね。

しばた 人生ですね、この歌は。だからサビも一回なんすよね。

こやま なんやねん、それ! おい!

サブスクで聴いてくれるのもありがたいですけど、今までのヤバTの歴史として、昔の物から集めていって、ちゃんと手元に置いといてほしいなと思いますね(こやま)

──あと、これは既発の曲ですが、“dabscription”が武道館で観てもこのアルバムで聴いても、とてもよくてですね。

こやま これは、たぶん知らない人も多いと思うんですよ。既に出てる曲っていうことを。別名義(Buyer Client)で出してたから。だから、アルバムに入れることでより聴いてもらいやすくなるんかなと思って。3曲目に入ってて、すごい活きてくるかなと思いますね。

しばた MVも、もっと伸びてほしいですよね。

こやま 伸びてほしいなあ。

──この曲はもうひと盛り上がりさせたいですよね。現状のままだと、ちょっともったいない。

こやま うん。マキシマムザ亮君(マキシマム ザ ホルモン)も「もっとバズってもいいのに」って言ってました。

しばた この間ライブでやった時に──。

こやま CDJでやったんですよ。初めてフェスでやった。それを亮君が観て、そう言ってくれはって。

── “俺の友達が〜”と同じで、「こういう曲あるある」で曲を書いて、他のどの曲よりもいいものを作ってしまう、というヤバTの能力も出ているし。

しばた メッセージ性もありますからね。

こやま ある。このアルバムでたぶんいちばん尖ってるんちゃうかな、この曲が。

しばた そう、“インターネットだいすきマン”が入ってるから、ごまかされてるが──。

こやま 実はこの曲のほうがちゃんと尖ってるし、メッセージもある。いや、ほんまにアルバム、すごいいいから聴いてほしいな、いっぱい。

──前回のアルバムの時、予約のCD全部にサインを入れる、4万枚以上のサインを書く、という反則な方法で、チャート1位を奪取しましたよね。

こやま・しばた はい。

──ただ、あれってあの一回しかできないじゃないですか。

こやま そう、もうできない。あれを超える反則は、もうない。無料で配るぐらいしかないんで(笑)。だから今回は、サンリオさんの力を借りて、初めてTシャツをつけてみた、っていうのはありますね。でも今回はそれだけかな、特別なこと。サンリオのTシャツ、かわいいからな、普通に。着てライブとかに来てくれたらいいなと思いますけど。

──やっぱりサブスクで回るだけじゃなくて、ちゃんとCDが売れてほしいでしょ。

こやま 売れてほしいな。だって、めちゃくちゃ大変なんやもん。このジャケのチェックとか、歌詞カードのチェックとか、めちゃくちゃやってるんっすよ。PDFが送られてきて。すごいこだわってやってんのに──。

しばた 手に取ってもらえんかったらな。

こやま 手に取ってほしいじゃないですか、物として。もちろんサブスクで聴いてくれるのも、めちゃめちゃありがたいですけどね。今までのヤバTの歴史として、昔からCDを出し続けてるから。昔のものから集めていって、ちゃんと手元に置いといてほしいなと思いますね。

しばた わりと、限界まで安くしてるんで。

──あ、それは確かにそうですね。

しばた アルバムでこの値段っていうのは、なかなかね、安いので。手に取ってほしいです!

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